今回のお悩み
私は三年前に恋人が居たのですが別れてしまいました。
私は恋愛的に好きな人に対してとことんツンとしてしまって、自分でも嫌になるくらい態度がキツくなります。
それが原因かは分からないのですが彼に浮気されてしまい、私から別れを切り出しました。
でも三年経ってもまだ彼のことが好きで、付き合ってた時のことを思い出しては自己嫌悪に陥っています。
未練タラタラで次の恋愛に踏み込めないし、その期間の記憶を消したいです。
何か良い解決方法ありますでしょうか?また、みなさんは何年で失恋の傷が癒えましたか?
三年経っても忘れられないのは「弱い」からじゃない
まず伝えたいのは、三年経っても忘れられないからといって、あなたが弱いわけでも、前に進めていないわけでもありません。
それだけその恋が「本気」だったという証拠です。
人は“形にならなかった愛”ほど記憶の中で強く残る傾向があります。心理学では「完了されなかった経験は記憶に残りやすい」と言われていて、これは「ツァイガルニク効果」と呼ばれます。
つまり、「もう終わった恋」ではあるのに、あなたの心の中ではまだ完結していないんです。だからこそ何度も思い出してしまうのは自然なことなんです。
「ツンとしてしまう自分」を責めすぎないで
好きなのに素直になれない、ツンツンしてしまう——実はこれ、恋愛心理ではかなり多いタイプ。
心理学では「防衛的愛情表現」といって、傷つくのが怖い人ほど、相手に対して距離を取ったり、冷たい態度を取ってしまうことがあります。
「嫌われたらどうしよう」「愛されないかも」という不安が強いほど、逆に強がってしまうんですよね。
あなたの場合も、きっと“好きだからこそ怖かった”のだと思います。
でも、彼の浮気はあなたのせいではありません。
恋人がどう行動するかは相手の責任であって、あなたの「ツンとした態度」だけで誰かが浮気をするわけではないんです。
浮気という選択をしたのは彼自身。その事実を切り分けて考えてくださいね。
自己嫌悪は「未練の裏返し」
「なんであの時もっと優しくできなかったんだろう」
「ちゃんと伝えられていたら今も一緒にいられたかも」
そうやって自分を責める気持ちは、まだ彼を愛している証拠でもあります。
ただ、この自己嫌悪の正体は「後悔」ではなく、「やり直したい気持ち」。
もう届かない想いだからこそ、自分の中で再生し続けてしまうんです。
でも、時間が経っても心が止まっているように感じる時こそ、変わり始めているサインでもあります。
人は“もう一度考え直す時期”に、必ず心が痛みます。
その痛みを「まだ好きなんだ」と受け止めてあげてください。
心理学的に見る「失恋の回復段階」
心理学では、失恋から立ち直るまでに「喪失」「否認」「怒り」「再評価」「受容」という段階を踏むと言われています。
あなたは今、その中の「再評価」の段階にいるはず。
つまり、「あの恋をどう意味づけるか」を探している時期なんです。
この時期にやるべきことは、“忘れる”ことではなく“整理する”こと。
思い出を無理に消そうとすると、脳は逆に強く記憶しようとする性質があります(いわゆる“リバウンド効果”)。
だから、「忘れよう」よりも「思い出を整えよう」と考えてみてください。
心を少しずつ軽くするためにできること
- ① 思い出を紙に書く
彼との楽しかったこと、悲しかったこと、言いたかったこと。全部書いてください。
手書きがポイントで、頭の中のもやもやを“外に出す”効果があります。
「もう二度と戻らない関係だったけど、たしかに私は幸せだった」——そう締めくくれたら、それは立派な一区切りです。 - ② 思い出のものを少しずつ片づける
思い出の写真やプレゼント、メッセージなどを一気に捨てる必要はありません。
でも、“見える場所から離す”ことは大切です。物理的な距離を取ることで、心の距離も少しずつ取れるようになります。 - ③ 「あの恋で学んだこと」を探す
失恋を“失敗”ではなく“経験”として扱うために、「あの恋で自分は何を知ったか?」を書き出してみてください。
たとえば「私は愛されるよりも安心できる関係を望んでいた」など。
そうやって過去を意味づけ直すことを心理学ではリフレーミングと呼びます。 - ④ 「彼がいない今の自分」を肯定する
恋人がいる自分も素敵だけど、今の“ひとりの自分”もちゃんと価値があります。
「寂しい」「未練がある」も含めて、あなたはちゃんと生きてるし、愛せる人です。
“誰かを愛せた人”という経験は、決して無駄にはなりません。
どれくらいで失恋は癒えるの?
これはよく聞かれる質問ですが、正直なところ「人による」としか言えません。
半年で立ち直る人もいれば、何年経っても忘れられない人もいます。
ただ、研究では「失恋の痛みは平均で3〜6ヶ月で弱まる」と言われていますが、それは“日常生活に戻れる程度”の話。
「完全に未練が消える」までには、1〜3年かかる人が多いのが現実です。
でも、時間の長さよりも大事なのは、「自分の気持ちと向き合う過程」です。
そしてあなたは、すでにその真ん中にいる。
それは“まだ抜け出せてない”のではなく、“抜け出そうとしている途中”なんです。
少しずつでいい、前を向いていけばいい
「もう忘れなきゃ」「次に進まなきゃ」と焦る気持ちは分かります。
でも、心は“焦らされると反発する”性質を持っています。
だからこそ、焦らず、泣きたい時は泣いて、思い出したら思い出して、ゆっくりと自分のペースでいいんです。
時間が経てば、思い出の中の彼も少しずつ変わっていきます。
最初は“恋人”としての彼だったのが、やがて“人生の一部を共にした人”へと変わっていく。
その時、あなたの中で本当の意味での「お別れ」が訪れます。
焦らなくて大丈夫。
ちゃんとあなたは癒えていく途中にいます。
過去の恋を消すのではなく、抱えたままでも前を向ける——それが本当の「立ち直り」です。



コメント